今回の記事は東京都台東区にある明治に竣工した近代建築の[国際子ども図書館]を訪れ安藤忠雄さんの設計により生まれ変わった姿を写真に収め、レトロな安藤建築を堪能してきたことを記事にしています。
国際子供図書館の外観
国際子供図書館に着くとまず館名版が確認できました。
明治期に創建されたレンガ棟の近代建築と昭和の増築の融合、そして平成の増築の融合。
さて、どんな空間が待っているんでしょう。
ワクワクしてきました。
国際子供図書館の内観
かねてからとても印象的だったのは、既存の階段の手すり沿いにある強化ガラスによる増設された手すり。
なぜ既存の手すり沿いに強化ガラスにより手すりが設けられたのかというと現在の建築基準法に準拠していないため、手すりの高さを、建築基準法に合わせるために強化ガラスによる手すりを取り付けたとのことです。
既存の手すりをコンベックスで測ってみましたが、確かに寸法が足りないようです。
ガラス製の手すりを増設した理由として考えられるのは、恐らく既存の手すりを見えるようにしたかったのだと思います。
苦肉の策ですね。
創建当時の明治からのレンガの外観を間近で見れるようにガラス壁と床を増設し、既存の外壁を間近で見ることができます。
世界を知る部屋の天井中央部には、鏝絵と呼ばれる工法による素晴らしい意匠の天井が見ることができます。
この部屋の床は、寄木細工を見ることもできます。
一階の子供の部屋には光天井がありました。
円柱の柱の柱頭に光天井が、取り合っていて光天井の優しい光が室内を照らしています。
アーチ棟は、建築家の安藤忠雄さんの設計により2015年に完成しました。
まずは一階のコンクリート打ち放しのRの内壁を見てください。
型枠大工さん苦労したんだろうなぁ。
一階から二階に上がる階段。
二階のホールから見たRのカーテンウォール。
国際こどもの図書館の中でも、アーチ棟は特に、安藤忠雄さんの特色を表現していると感じました。
国際子供図書館の概要
所在地:東京都台東区上野公園12-49
用途:図書館
敷地面積:7733平方メートル
建築面積:レンガ棟1930平方メートル+アーチ棟1102平方メートル=3032平方メートル
延床面積:レンガ棟6672平方メートル+アーチ棟6984平方メートル=12856平方メートル
建ぺい率:60%
容積率:300%
東京都選定歴史的建造物(東京都景観条例第22条)
構造:レンガ棟
レンガ組積造、1部RC造、鉄骨造
アーチ棟
鉄骨鉄筋コンクリート造、1部RC造、鉄骨造
まとめ
いかがでしたか、国際子ども図書館は明治39年に帝国図書館として創建され、その後昭和に創設され、そして平成に入り、安藤忠雄さんの設計によりさらに増設を重ね、生まれ変わりました。
今回初めて訪れましたが、まだ全体がきちんと理解できておりませんので、何度か足を運んでみたいと思っています。