あなたは建築施工図をこれからの職業にしようと考えていて、はたしてこれから食べていけるのか?考えているのなら今回の記事を是非参考にされてください。
現役で、建築施工図で食べているわたしが、これから建築施工図で食べて行けるのか?について書いています。
建築施工図屋はこれからも食べていけるのか?
結論から申しますと、建築施工図屋は、これからも食べていける職種だと考えています。
理由は簡単で、人間には建築がなくてはならないもので、ゼネコンが建築を施工する際に、設計図では施工できませんので、建築施工図が必要なためです。
そして、建築施工図は、建築施工図屋が作成しています。
建築施工図屋の現状
現在(2019.09.15)建築施工図屋の人材不足が懸念されています。
なにより若者が建築は離れをしている傾向で大手ゼネコン、大手設計事務所に限らず日本の建築業界が若い人材が不足しています。
つまり、建築業界も高齢化が進んでいるのです。
現に、私が勤務する会社にも大手ゼネコンから施工図屋の人材の現場常駐員の要請がきますが、良い返事ができていない状態です。
今年、1人ほど新入社員が入ってきましたが、建築未経験の人材です。
私が勤務する会社では、3ヶ月間研修期間を設け、auto cad ltの基本の習得、建築施工図の基本知識の習得をしていただきます。
建築施工図の世界は、現場に常駐して行う図面。
社内で3ヶ月研修を積んだあと、各ゼネコンの建築現場に常駐して経験を積んでいきます。
時代に逆行している建築の世界は、たとば建築施工図屋は一人前になるのに最低5~10年間はかかる傾向です。
理由は、ゼネコンの現場は規模にもよりますが、大型物件だと2,3年の工期はざらですので、建築施工図屋の現場での常駐期間も長くなり、その間はその物件の施工図に携わりますので、たくさんの物件を経験するのに年数がかかるのです。
建築施工図屋に向いている方とは?
建築施工図屋に向いている方は、建築が好きな人です。
理由は簡単で、建築が好きなら、日々の地味な作業が苦にならないからです。
建築施工図とは?
建築施工図は、設計図を元に作図する図面です。
設計図には下記の種類があります。
- 意匠図
- 構造図
- 設備図
- 電気図
上記の各設計図を建築現場で施工できる図面に作図する図面が建築施工図で、建築施工図は上記の中の「意匠図」「構造図」を主に見て、作図します。
余談ですが、設備施工図と電気施工図は各業者に施工図屋がいて、作図します。
つまり分業しているのです。
建築施工図は、ゼネコンの建築現場になくてはならない図面なのです。
わたし自身の経歴と体験
わたし自身は、建築専門学校を卒業後、某意匠建築事務所に7年ほど勤務後、退社して現在勤務する会社に転職しました。
建築施工図は、意匠設計図とは図面の表現が違いますので、最初は覚えるのに必死でした。
入社して3ヶ月ほどで某建築現場に常駐して、見よう見まねで建築施工図を習得していきました。
現在は3ヶ月間の研修期間で、auto cad ltの基本操作、建築施工図の基本知識の習得を経て現場常駐となりますが、わたしが入社した当時はそのような制度を設けていませんでした。
振り返ってみますと、7年間ほど勤務した意匠建築事務所での経験がとても役立ちました。
なぜなら、建築施工図は、意匠図を元に建築現場で施工できるような図面のを作図した図面だからです。
つまり、意匠図、構造図を読めないと建築施工図は描けないのですね。
これからの建築施工図屋にもとめられるものとは?
これからの建築施工図屋にもとめられるものは下記のことがあると考えます。
- パソコンの操作に精通している
- BIMの操作ができる
- コミュニケーション能力
- 制作図(鉄骨・PC・金物関連)のcheckができる
- 施工図工程管理
上記が特にもとめられることだと考えます。
制作図(鉄骨・PC・金物関連)のcheckができる人材がとにかく足りない
現在は、とにかく「制作図」のcheckができる人材が足りていません。
わたしが勤務する会社にも大手ゼネコンからくるメールや電話での建築施工図要因のレベルは、「制作図」のcheckができる人材を求める声がほとんどです。
それほど建築施工図屋でそれなりに高いレベルの人材が足りていないのです。
この状況はしばらく続くのではないかとわたしな考えています。
なぜならとにかく若い人材が足りていません。
これからの建築業界を担う若い人材の確保がゼネコン業界には必須のことですね。
人材不足の建築施工図屋はいまチャンスです
建築施工図屋の人材不足の状況は、考え方を変えればある意味、チャンスですよ。なぜなら、各ゼネコンは建築施工施工図屋がどこも足りていないからです。
そして、あなたが大学生や専門学校の生徒でこれから建築業界のゼネコン関連の現場で建築施工図で食べていきたいのなら、まずは5年踏ん張って経験を積みましょう!
それだけ建築施工図屋は、ある程度高いレベルになれるのに時間がかかる業界ですのでしんどいかもしれませんが、建築が好きな気持ちがあれば大丈夫です。
あとはあなたが建築が好きで、どれだけ地道に継続できるか?にかかっていますが。。。
まとめ
いかがでしたか?
「建築施工図屋は食っていける?現役建築施工図屋が先行きを語る」
について書いてみました。
もしあなたが、建築が好きで、意匠設計や構造設計ではなくて、ゼネコンの現場で施工に使う、施工図をやってみたいなら参考になれば幸いです。